病院長ごあいさつ
医療法人社団嬉泉会 理事長
春日部嬉泉病院 院長 丸山 寿晴
私は埼玉県所沢市にある防衛医科大学と関連病院で循環器内科の診療と研究を行なった後、22年前から医療法人社団嬉泉会 春日部嬉泉病院で透析医療に携わってきました。患者さんが透析を受けている間に学生の方の勉強を一緒に考えたり、お仕事の苦労話を聞いたり、様々なお話を聞いて来ました。一方 数多くの患者さんの透析導入と、透析患者さんの合併症治療に奮闘してきました。最近は患者さんの高齢化に伴い介護保険を利用する方も多くなっています。何らかの介助の必要な方と元気で自立している方と二極化してきたように思います。
介助の必要な方に関しては、私自身でケアマネージャーの資格を取り春日部きせん居宅介護支援事業所を開設して対応しています。医療においては、この6月から心臓外科医の野澤医師を常勤として招き、血管外科医長として透析患者さんのシャント手術に関して満足してもらえるようになりました。
そして、元気で自立している方の1回4時間週3回の透析時間を何とか有意義に利用できないかと22年間悩んできました。プライベート空間を作り、Wi-Fiを利用した仕事と遊びができる半個室透析を考えました。ただし、透析中の安全を確保しなければならないので、なかなか前例がありませんでした。そこで世界初と思われる、ナースステーションからコンソールの表示灯を一望し、スタッフが常駐するプライベート透析室を提供いたします。医師、看護師、ME、事務の回診を毎回行い管理栄養士が栄養指導をいたします。
具体的には、春日部駅近くの6階建てビルを一棟借り受けて、1階は一般外来とレントゲン、2階から5階は春夏秋冬のイメージに合わせた豪華な透析センター、6階にリハビリセンターを作りました。JMSの最新のon line HDF対応の全自動コンソールとROシステムを全台設置して水質管理も厳重に行い超きれいな水を利用した透析です。さらに電子カルテと心電図モニターは病院とクリニックで同時に観察可能にしました。 最善の安全と最良の快適さを提供したいと考えています。
ゆっくりとゆとりある透析ライフを楽しんでください。私の長年のライフワークでした。切に願っています。皆様ご協力の程よろしくお願いいたします。
春日部嬉泉病院 病院長
丸山 寿晴
クリニック所長 ごあいさつ
春日部嬉泉病院附属クリニック
所長 楢松 雅裕
私は、丸山院長の大学の同級生で、20年来春日部嬉泉病院に整形外科医として非常勤で勤務し、嬉泉病院で透析されている方の骨折や下肢壊死の切断、手根管症候群の手術などを行ってきました。このたび、縁あって春日部嬉泉病院付属クリニックの所長として勤務することになりました。
当クリニックで透析を受けている方は、基本的に元気で生活が自立してされていますから、この状態を維持増進するためには、骨や筋肉、関節といった運動器の健康が非常に大切になります。
透析を受けている方は、腎臓の機能が弱っていますが、腎臓は、水分や体の老廃物を尿として排出することの他に、カルシウムやリンといったミネラルおよびカルシウムの吸収を促進するビタミンDの調節もしています。腎不全ではこれらが障害されるわけで、コラーゲンとリン酸カルシウムからできている骨は、結果的に透析療法で大きな影響を受けます。これを「腎不全による骨ミネラル代謝異常」と言います。私は、この病態を、今後探求していきたいと考えております。
また、近年、骨格筋の収縮に伴い分泌されるさまざまな生理活性物質であるマイオカインというものが抗老化物質として注目され、透析されている方でも運動の大切さが強調されてきています。この点についても運動療法を含めて検討していきたいと考えております。
私は、もともと整形外科医で、透析には不慣れなところもありますが、今後は透析療法について研鑽していくとともに、透析患者を専属で診る非常に稀な整形外科医として皆様の健康維持を運動器の方面からもお手伝いができたらと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
所長
楢松 雅裕